読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

汽水域 Ki-sui-iki

ローカルとオルタナティブ 浸透し混じり合うところに生まれる生態系

島根限定ココイチの山くじらカレーは、女性もうれしいヘルシーメニューでした

島根のココイチでは、山くじらのカレーが食べられるのをご存じですか。

 

ご存じも何も、そもそも山くじらをご存じでないぞ、とおっしゃられる。最近は、自分の知らないものはこの世に存在しないも同じ、とばかりにものごとを知らない人が威張ってる時代ですからね。みたいな話は置いといて。

 

山くじらというのは、山に住んでるクジラの一種です。クジラの仲間の中では唯一絶滅の心配が無く、国際的な捕鯨規制から外れている種類です。シーシェパードも邪魔しない。そして、日本中の山にたくさん住んでいますよ。

 

というのはウソで、イノシシの肉のことです。

 

 

江戸時代には獣の肉を食べてはいけなかった(まあ、猟師は食べていたと思いますが)のですが、食べたい人が「これはクジラ」と言って食べたのが「山くじら」の名前の始まりだそうです。

 

しかし、クジラが魚ではなく哺乳類だって教えてやったら腰を抜かすでしょうね、やつらは。

 

「味が似てるのは、クジラもイノシシも獣だからだよ!」

 

あ、ご存じないないのは、山くじらじゃなくてココイチの方でしたか。失礼しました。

 

ココイチは、正式名称「CoCo壱番屋」というチェーンのカレー屋です。たぶん、発祥は名古屋で全国展開をしています。詳しくはググってください。

 

f:id:daichi76y:20170107132047j:plain

ともかく、幟を発見して食べてみることに。場所は、松江学園通り店です。

 

田舎ジョークで、

盆暮れに帰省して旧友に会うと「最近、スタバができたから行こう」と誘われる

というのがあります。

 

わたしも「国道沿いに牛丼の吉野屋がある」と、4キロ歩かされそうになったことがあります。それは断りました。

 

念のため解説しておくと、東京にはスタバや吉野屋がたくさんあるから、都会から戻った人をそういうところに連れて行ってもおもてなしにはならない、ということです。気をつけてください。

 

なんでこんな話をしたかというと、「チェーン店なんかどこへ行っても同じ」「東京にもある」「ファストフードはよくない」というのが一応、世の中の常識になっていますよね、という前振りのためです。しかし、ごくまれにチェーン店でも東京とは違うことがあるのです。

 

こちらがメニュー。「美郷名物おおち山くじらカレー」とあります。

f:id:daichi76y:20170107132026j:plain

 

美郷町というのは、島根県中部の山間地域にある町です。世界遺産石見銀山から、さらにどんどん山の方に分け入ったようなところにあります。邑智(おおち)町と大和村が合併してできた町なので、「おおち山くじら」というブランドになっています。

 

野生のイノシシはさまざまな理由から田畑を荒らす害獣になっていて、中山間地域ではその駆除が課題になっています。

 

イノシシを捕まえる人がいない。なので、行政がお金を払って奨励する。しかし、過疎の町にはその費用負担がバカにならない。

 

だったら、イノシシの肉を売ればいいじゃん。最近はジビエもブームになってるしね。

 

というのは、誰でも考えつきますが、野生の動物は家畜と違って供給は安定しない。需要サイドもまだまだそれほど大きくないので、販路の開拓も大変。そして、食肉処理をするための施設や人員への投資も必要。などなど課題もあります。

 

そこで、販路拡大の一環として、ココイチと協力して「やまくじらカレー」という商品を開発したわけですね。

f:id:daichi76y:20170107132447j:plain

 

「好評につき第3弾」というのは、今年が3シーズン目という意味。夏に獲れたイノシシの肉を使って、冬季限定のメニューとして販売しています。今季は11月16日から2月28日までになります。

 

販売店舗は島根県限定。といっても、松江市に3、出雲市に1の合計4店舗と非常にレア。大都市圏と違って、必ずしも駅前に店舗が集まるわけではないのが地方ならでは。

 

ちなみに、観光地に一番近いのは松江城山西通り店でしょう。松江城の裏側になりますが、武家屋敷が続く塩見縄手を抜けたところ、松江地ビール館と堀川遊覧船の船着き場をもう少し先に行ったあたりなので、観光ルートからそれほど遠くありません。

 

山くじらカレーについては、美郷町観光協会に詳しいお知らせがあります。

 

そして、衛生的で美味しいイノシシ肉をどうやって作っているかは、おおち山くじら生産者組合からどうぞ。

 

さて、メニューに戻ります。

 

いわゆるカツカレーの「ロースカツMix」、野菜増しヘルシーな「なす・きのこMix」もありますが、ベーシックの「おおち山くじらカレー」(税込780円)を注文しました。

 

f:id:daichi76y:20170107132426j:plain

 

イノシシ肉は薄くスライスしたものをじっくり煮込んであります。豚肉と比べるとやや固い印象ですが、裏を返すと脂身がほとんど無く筋肉質でヘルシーとも言えます。

 

鹿肉、イノシシ肉などは臭みが気になる、とよく言われますが、まったく気になりませんでした。カレーで煮込んでもいるので、敏感な人にもまったく分からないのではないでしょうか。

 

イノシシ肉は、カレーやシチューのような煮込み料理がよく合います。そして、脂肪が少ないとてもヘルシーなお肉なので、女性にもぜひおすすめしたい料理です。