汽水域 Ki-sui-iki

ローカルとオルタナティブ 浸透し混じり合うところに生まれる生態系

【イソップ地方創生童話】『ネジとアイフォーン』観光に交通とトイレは必要か

東京オリンピックを前にいわゆるインバウンド、つまり海外からの観光客誘致が官民あげて取り組まれています。そして、地方創生の一環として地域資源を生かした観光産業での街おこしも盛んです。 観光振興のためのインフラとして、交通とトイレが重要だと言わ…

【おんな城主直虎】(7)直親はサイコパスなのか鈍感男なのか

第7回「検地がやってきた」では、直親と政次の心理戦が繰り広げられる。 直親としのが結婚。自分から振ったはずなのに、失恋から立ち直れない次郎法師。一方、直親の妻・しのは、直親と次郎の仲を疑う。 今川は直親帰参の交換条件として井伊領に検地を入れ…

ふるさと納税がつくるプランテーション経済

今回は、刺激的なタイトルでお送りします。 ふるさと納税は一見、地方の自治体の税収を増やすように見えて、地元の経済構造をいびつな形に導くのではないか、という思考実験になります。

【おんな城主直虎】(6)次郎法師ウーマンリブ

第6回「初恋の別れ道」。直親は次郎法師を還俗させ、自らの妻にしたいと打ち明ける。 次郎法師の出家は、井伊家の存続の条件になっていたため、家中は取り扱いに悩む。次郎法師も僧侶の仕事との間で揺れ動く。そんな次郎法師に南渓は、二人の大臣と二つの饅…

ぶらり釜めしの峠を越えて軽井沢に行ってきた

ふと思い立って、峠の釜めしを食べに行くことに。ついでに、釜めしの峠を越えて軽井沢に行きました。 ちょうど、軽井沢ではカルトな人気が出てきた冬のスポーツ、カーリングの日本選手権がやってるぞ。しかし、当日券はすでに売り切れ。まあ、でもこんなつい…

【おんな城主直虎】(5)次郎と瀬名、少女漫画をこじらせる

第5回「亀之丞帰る」は、いよいよ主演の柴咲コウが本格登場。 天文23年(1554年)、次郎法師は民に愛される僧侶として成長していた。 今川の権力を背景に井伊家の主導権を握る小野和泉守は、息子・政次と重臣・奥山家の娘を縁組し、二人の間に生まれた子を…

アーティスト・トーク 市原えつこ @ICC

市原えつこさんのアーティスト・トークが、1月29日東京・初台のICC (NTTインターコミュニケーション・センター)でありました。市原さんは、ICCの「オープン・スペース2016 メディアコンシャス」に「デジタル・シャーマニズム——日本の弔いと祝祭」を出展し…

【おんな城主直虎】(4)若き日のご隠居はカリスマだったか

第4回「女子にこそあれ次郎法師」は、直虎少女編の最終回。 出家したら亀之丞と結婚できないことに今さら気づき、やる気をなくすおとわ。しかし、井伊家の本領安堵のためと説得され、しぶしぶ出家をする。 おとわは、南渓和尚により得度を受け、井伊家の惣…

古事記・再発見 三浦佑之

古代文学、伝承文学の研究者で、古事記に関する著作も多数ある千葉大学名誉教授、三浦佑之。直木賞作家・三浦しおんの父といった方が通りがいいかもしれません。 本作では、アマテラス(天照大神)、カムムスヒ(神産巣日神)、オホナムヂ(大穴牟遅神/大国…

【おんな城主直虎】(3)おとわ、あたまから血が出る

第3回「おとわ危機一髪」は、引き続き子役パート。 今川の命による小野の鶴丸との婚約を回避しようと、おとわは出家をしようとする。しかし、その行動が今川の知れるところとなり、今川の屋形のある駿府へ人質として出向くよう命じられる。 おとわが駿府に…

【松江】雨粒御伝を巡ってきたよ

山陰地方といえば、曇り空。雨が多く、暗くじめじめしたイメージがありますよね。なんといっても「山“陰”」というぐらいですから。 とはいえ、「恵みの雨」という言葉があるように、雨は生命に力を与えます。本当は無くてはならない大切なものです。 松江に…

君は紅白歌合戦の勝敗を真剣に考えたことがあるか

紅白歌合戦は毎年、批判の的になる。 一家団欒でひとつのテレビを囲む時代は終わり、旬の歌手が紅白に出演しなくなって久しい。そもそも、音楽嗜好の多様化と音楽ソフト販売の低迷などにより、「今年を代表する旬の歌手」が誰なのかすら分からなくなっている…

【おんな城主直虎】(2)この狂った世界を明るく生きる

第2回「崖っぷちの姫」は、初回に続き導入部となる子役パート。 今川に追われる亀之丞は、井伊谷を逃れる。おとわは亀の衣装を着て、追手を欺く。 今川は井伊の家老にあたる小野和泉守を新しい目付に任じ、小野の息子、鶴丸をおとわの婿として井伊家を継が…

「大ナゴヤ」と自分で言っちゃう名古屋人の神経が理解できない

日本一魅力の無い街に輝いた名古屋。 全国主要8都市(他は札幌、東京、横浜、京都、大阪、神戸、福岡)が対象の「都市ブランド・イメージ調査」で、「訪問意向」はダントツの最下位、「最も魅力的な都市」最下位、「最も魅力に欠ける都市」1位の3冠王を達…

『ぼくらは奥出雲で幸せをみつける』トークライブ@東京

島根県奥出雲町が主催するトークライブ、『ぼくらは奥出雲で幸せをみつける』が1月13日、東京・清澄白河のリトルトーキョーでありました。ゲストは、「ソトコト」編集長、指出一正さんと、奥出雲ゲストハウスかがり屋代表、玉井圭太さん。 奥出雲町はその…

有名なネズミがいる夢と魔法の国 ミズキーランドへようこそ

有名なネズミがいるテーマパーク、それはミズキーランド。 夢と魔法の国、それはミズキーランド。 リピーターが続出、それはミズキーランド。 まるでひとつの街のよう、それはミズキーランド。 数々のファンタジーを生み出した天才の意思を継いでつくられた…

帰ってきたヒトラー

2014年のドイツ・ベルリンにナチスの独裁者、アドルフ・ヒトラーが突如、復活する。原因は不明。ヒトラー自身も自分が70年後の未来にいることに戸惑う。 失業中のテレビ・ディレクターに拾われたヒトラーは、「そっくりすぎるそっくりさん」としてYouTubeの…

【おんな城主直虎】(1)アウトレイジなおじさんたちと大人びた子どもたち

大河ドラマ『おんな城主直虎』が始まった。初回「井伊谷の少女」は60分拡大版。 1544年、領主のひとり娘おとわと家臣の息子である鶴、亀の3人の子どもを中心に描かれる。この3人の関係が全編にわたってドラマの軸となるであろう重要な提示部だ。 おとわと…

浸食する埼玉 南限のぎょうざの満州を行く 高円寺編

スタバは無いが、ぎょうざの満州はある街。それが高円寺。 形骸化した県境を越えて、南への浸食を続ける埼玉。その最前線を探る指標となるのが、山田うどんと並ぶ埼玉のソウルフード、「ぎょうざの満州」である。 西武新宿線沿線で停滞している山田うどんに…

島根限定ココイチの山くじらカレーは、女性もうれしいヘルシーメニューでした

島根のココイチでは、山くじらのカレーが食べられるのをご存じですか。 ご存じも何も、そもそも山くじらをご存じでないぞ、とおっしゃられる。最近は、自分の知らないものはこの世に存在しないも同じ、とばかりにものごとを知らない人が威張ってる時代ですか…

放送開始直前!おんな城主直虎ゆかりの地・井伊谷をめぐってきたよ

放送開始に備えて「おんな城主直虎」の舞台・井伊谷に行ってきました。 「備えて」っていうのもおかしいけど。 井伊氏の本拠地は、ざっくり静岡県の浜松市あたりと言われていますが、厳密には浜松とは違います。市町村合併で浜松市の一部になっていますが、…

まじめにやれ!城崎温泉の外湯巡りは効能と御利益をはき違えているぞ

突然、城崎温泉に行ってきました。カニ押しがすごい。 寂れた温泉街という先入観があったのですが、そんなことない。正月休みも手伝ってか、大賑わいでした。 城崎名物といえば、外湯巡りだそうで。外湯巡り発祥の地とも言われています。 他の温泉地だと温泉…

初詣は出雲大社へ!? お詣りガイドと本当にヤバい博物館

新年あけましておめでとうございます。 初詣は出雲大社へ。ということで行ってきました。 出雲大社は3が日の人出が60万人とも言われています。大都市圏ならともかく、地方でこの数字はかなりのもの。県外から自動車での初詣客も多いとのことです。 まあ、そ…

あけまして、松江城天守閣に登ってみました ブラタモリのおさらいもあるよ

あけましておめでとうございます。 元旦から松江城の天守閣に登ってきました。 松江城では、天守閣から初日の出を見られるように6時半に開場して、50人限定入場できるそうです。 正月早々、あっぱれくんも出勤していました。ちなみに武将隊は年末年始きっち…

広い!広すぎる!むきばんだ遺跡

埼玉県民なら誰でも知ってる「十万石まんじゅう」のようなタイトルでお送りしています。 十万石まんじゅうが埼玉県民以外にはほとんど知られていないように、あまり知られていない凄い遺跡があります。 それが、妻木晩田(むきばんだ)遺跡。弥生時代の遺跡…

【真田丸】丸ロスなので松江に行ってきた 国宝・松江城もあったよ

丸ロスのみなさん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。『逃げ恥』も終わって、もう人生に希望は無いですね。 さて、常々「丸ロスなら松江においでよ」と言ってきましたが、ついに実際に行ってきた様子をレポートします。 真田の本拠地である上田、松代…

ぼくらは地方で幸せを見つける ソトコト流ローカル再生論

『ソトコト』編集長、指出一正さんが地方で出会った若者たちを「ローカルヒーロー」として紹介しながら「ソトコト流」のローカル再生論を語っています。 「地方創生」という言葉が出てきたのはごく最近ですが、地方活性化の取組みというのはすでに半世紀も前…

ヤング・アダルト・ニューヨーク (While We're Young)

ニューヨーク、ブルックリン。ドキュメンタリー映画作家のジョシュは44歳。デビュー作で高い評価を得たが、現在は新作の制作に8年以上を費やすスランプ状態。売れない芸術家の常として大学講師で糊口をしのぎつつ、助成金を頼りに一本の映画を延々と作り続け…

NEXT WISDOM FOUNDATION「オフグリッドの世界の可能性」

NEXT WISDOM FOUNDATIONのイベント「オフグリッドの世界の可能性」が12/22、茅場町のCAFE SALVADORでありました。ゲストスピーカーはシリアル・アントレプレナーの孫泰蔵さんと『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門』などの著書がある慶應義塾大学大学院教授…

出雲そば 基本のキホン

島根に観光に行って、外せない食べものが出雲そば。 日本三大蕎麦の一つに数えられ、古くから出雲大社の参拝客に振る舞われていたとも言われています。 そばは日本中で食べることができ、頭に地名を付けてブランド化を目指すのは簡単そうですが、出雲そばは…